FBAA第58回定例セミナー 開催レポート
「イオンが永く成長を続けている理由」

FBAA第58回定例セミナー 開催レポート
「イオンが永く成長を続けている理由」

セミナー概要

FBAA第58回定例セミナーでは、イオン歴史館初代館長、社史編纂プロジェクトリーダーの新井健一氏をお迎えいたしました。
「レジリエント・カンパニー 」(ピーター・D・ピーダーセン 著)によると、 21世紀型の企業には、危機に直面した際の回復力や、事業環境の変化に柔軟に対応し、社会全体の健全な営みに資する行動を取れる「レジリエント」さが必要であり、Anchoring(企業活動を行う上での拠り所がある)、Adaptiveness(自己変革力の高い企業カルチャーがある)、Alignment(社会性を意識した活動をしている)という3つのAを具備した、「トリプルA経営」が求められるとしています。歴史があるファミリービジネスは、どうやって変化を乗り越え成長しててきたのでしょうか。
今回は1758年に岡田惣左衛門氏が三重県で創業した岡田屋から始まり、今では世界15カ国で事業展開をしているイオン株式会社に講演いただきます。

 売上総収入は8兆7,000億円規模、世界的にみても有数の小売業となったイオン株式会社のこれまでの歩みを知ることにより、創業から264年の永きにわたって成長をし続けてきた理由について学びたいと思います。

主な講演内容(講師より)

イオンの基本理念は、近年になってから明文化されたものですが、そこに示されている行動指針は、イオンの歴史のどこをとっても見出すことができます。
それは、不変の目的と価値観が個々の政策・方針に投影されてきたからにほかなりません。
基本理念に込められたイオンの想いを、その歴史とともにお伝えします。

講師プロフィール

イオン歴史館初代館長 社史編纂プロジェクトリーダー 新井 健一氏

  • 1977年信州ジャスコ㈱入社。
  • 社長室長を務めた後、ジャスコ㈱との合併を経て、2000年ジャスコ㈱社長室広報担当次長。
  • 2004年イオンテクノサービス㈱(現イオンディライト㈱)へ出向、2012年にイオン㈱に帰任。
  • 2013年にイオン歴史館を開設、初代館長に就任。
  • その後、社史編纂プロジェクトリーダーを務め、2020年に『イオンの歴史2020』を刊行。

セミナーレポート

株式会社手島産業倉庫 代表取締役社長 今井あかり様(FBAAフェロー8期)

セミナーでは、イオンがずっと大事にしている考え方、それを働く人たちがどう受けているかなどのお話を聞くことができました。
イオンの業態は時代と共に変化を繰り返し、永く成長を続けていますが、その背景には一つの理念が土台として存在していること、全ての事業活動が、その理念にシンプルに繋がっていることを知り、世代が入れ替われども受け継がれる理念の存在に感銘いたしました。
今回、私は社内の数名に声をかけて参加しました。
同じ目線で同じ話を聞く機会が欲しかったのと、どうして個人ではなく組織で事業をするのかを、互いに言葉で認識するのではなく、感じとりたいと思ったからでした。
私はFBAAの講座で、相手を理解することの重要性を学びましたが、それは、今まで私が思っていたものとは根本的に違いました。
「今」の相手に焦点を向けるより、相手の背景や過去に目を向けてみた方が、相手をストンと受け入れることができます。
今回、社内のメンバーと共に、永く繁栄してきた会社の歴史を学びながら、疑似体験させていただくことができたことで、会社の未来を共に描く繋がりが少し作れたのではないかと思います。
素晴らしい機会をいただきありがとうございました。

参加者の声(アンケート感想)

ファミリービジネスにおける、歴史の語り部は、かくあるべき、ということを感じました。理念と家訓のつながり、理念と歴史上での決断のつながり、本当にわかりやすかったし、共感できるものでした。イオンファンになりました。
また、理念は、経営幹部が守るべき、そして社員からその行動を見られる基準であることなど、様々な気づきをいただきました。本当にありがとうございました。(FBAAフェロー 平林秀樹)
創業時よりお客様のために先祖伝来の土地を守るという常識を捨てるチャレンジングな姿勢そしてその伝統が受け継がれているからこその現在があるのだと感じました。イオンで関わって下さった皆様誠に有難うございました。
(FBAAフェロー 山川賢記)
イオンがどのようにして今日まで至ったのか、その変遷を伺うことができて、非常に参考になりました。今まで築いてきた歴史や理念を大切にし、変化を恐れないという経営姿勢が今でもなお愛され続けている根本であることが非常に感じられました。ありがとうございます。
(北口拓也様)
イオンの歴史や主要イベントについて、当時なぜそうした意思決定や判断を行ったかをリンクしてご説明いただく中で、根底にある価値観や理念を深く理解することができました。イオンの清冽な地下水が何なのかを感じる機会となりました。本当にありがとうございました。
(FBAAフェロー 野原邦亮)
時代に合った理念や自社からの押し売りではなくユーザーを巻き込んだ活動などわかりました。相手を思う事、社員だけではなく何を求めているのか自分も見習いたいです。
(内山佳樹様)

セミナー模様 

ーイオン歴史館での見学ー

現地参加者はセミナー開始前に集合し、イオン歴史館を見学しました。

イオン歴史館はホームページにて映像や音声で館内を閲覧することができます。

https://aeonhistoricalmuseum.jp/

ーセミナー会場模様ー

イオン歴史館のセミナーホールにて新井様よりご講演いただき、オンラインでの配信を行いました。

 

ー講演のふりかえり&親睦会ー

講演終了後、会場を移してふりかえり(気づき等)を意見交換。その後は参加者同士で親睦を深めました。


次回のFBAA定例セミナーもご期待ください。

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