最近の気づき
私はファミリービジネスを営んでおり、最近の気づきを報告させて頂く。
1点目は、どうやら私のファミリーは「help!!」と言えない我慢強いファミリーなのである。
確かに、私も「help!!」と言ったこともないし(基本的に誰にも言わない。その分、怒りや別な形で表現しているかもしれないが・・・)、
両親や兄弟から「help!!」と聞いたこともない。
ファミリービジネスでないファミリーであれば、それは重要だったり重要じゃなかったりは個々のファミリーに任せればいいのだが、ファミリービジネスになるとそうはいかない。
なぜなら、それは会社の職員にも同じこと(「help!!」と言えない)を自然と強要していることになり、それが会社の風土を作っている可能性があるからだ。
確かに部下から「help!!」と言う声を聞いたことはない。つまり、みんな、責任感が強く、一生懸命働いてくれている。
しかしながら、「help!!」と言わないことは相当の我慢をしているということにもなる。「help!!」と言えないことが部下のストレスになるのだろう。
部下が自分で出来ないことを抱えた時、彼らは、歯を食いしばり耐えるか、どこかで自分ができないことの悔しさを誰かに愚痴で言うか。その選択肢しかないだろう。
それが前向きな組織であったり、お客様に向き合う組織の壁になったりしている。
恐らく、自分が「助けて!!」ということを言わないから、それを部下に無意識に望んでいたのかなと思う。
重要なことは、我慢することではなくて、その問題を共に解決していく姿勢であり、困った時に助けてと言える、助けてと言われたら助ける組織風土を作らなければならないのだと思っている。
それにはまず、自分から変わっていくことが必要だし、部下へこのことを正直に伝え、一緒に考えていくことが必要である。
それがお互いの信頼にも繋がるのだろう。
「頼むよ、どうか助けてくれない?」と言える環境を作ることはとても重要だと思う。
しかしながら、問題はもう一点ある。
ここからが最近の気づきの2点目になるが、私の場合、これは職員には出来るのだが、なかなか自分のファミリーには出来ないのである。困ったことに・・・。
その環境を作るに1番重要なことはなんなのか自分ではわかっている。ファミリービジネスのファミリー(会社のトップ)にその環境を作らなければならないということだ。
こうなれば、カラオケに行って「Help!」を歌うか、年末年始に集まった時に「Help!」をリピートでかけるか、そんな伝えかたしか出来ないのが私なのである。
ここからの気づきは、自分は次男で母と兄と姉という立場でビジネスを営んでいると、会社との役割、例えば、社長、副社長、常務などと混ざりあり、複雑になってくる。
そして、会社との役割、家族としての役割を持ったままビジネスを行うと様々なバイアスがかかってしまい感情的になりやすいし、いい判断が出来ない。
だから、私はビジネスにあるときは次男という家族の役割を一旦、私の心の秘密部屋に置いて、会社での役割に徹することを試みている。
そうなると今まで見えなかったものが見えてきている。