家系図(ジェノグラム)を作ってみよう

お盆や正月、法要など、家族や親族が集まる機会に、ファミリー会議を行うことをお薦めしています。特に正月は、一年の目標や5年、10年先までの計画などを、あらたまって話し合うには絶好の機会です。

年に一度だけでも、ファミリーメンバーが集まり、気持ちを新たに一年間の成果や今後の目標を話し合うことは、ファミリーの協力関係を育む上で大きな助けになります。

家族会議の中で家系図を作る

そんな家族の会議の中で「家系図を作る」のがオススメです。

ファミリービジネスの創業者、創業者の両親、兄弟、配偶者、そして現在に至るまでの家族の系譜を図にします。

さらに、それぞれの人物の間の関係を書き加えていきます。「親密(緑の二重線)」、「疎遠(黒の点線)」、「対立(赤のジグザグ線)」 など、 色々な種類の線に分けて書き込みます。

家系図(ジェノグラム)

三代、四代と続くファミリービジネスであれば、創業時代や二代目の時代の人間関係、ファミリーの結束など、知らなかったことを確認できるかもしれません。

先祖がどんな人達だったのか、どのような喜びや悲しみがあったのか、どのような職業を持ち、どのように生涯を終えたか、先祖の人間関係はどのようなものであったのかを上の世代の人達の話を聞くだけでも、自分がなぜここにいるのか、自分はどこから来て、どこへ向かうのか、など、多くの気付きを得ることができることと思います。

ファミリーのルーツを共有することで、これからのファミリーの夢を共有する糸口になります。

皆で話し合いながら書き込むのも良いですが、自分の世代や親の世代、特に現存している人の関係を評価するのは 勇気が要ることかもしれません。

そんなときには、各人がまず自分が感じていることを 自分の紙に書き込み、その後にそれぞれ書き込んだものを見せ合って、同じ見方、違う見方について話し合ってみます。

このとき大事なことは、「人によって見え方が違う」「正解はなく、見え方の違いがある」「違った見方をしている人がいたとしても、その人にとってそれは事実である」という前提を全員が持つことです。

「私にはこのように見える」、「私にはそれは違う風に見える」といったことがお互いに話し合えること、違いを違いとして受けとめることができるファミリーは、コミュニケーション能力が高いファミリーと言えます。

時には「父親が子供たちをこのように見ていたと初めて気がついた」ということが起きたり、「義姉さんから見るとオヤジと兄さんの関係はそんな風に見えていたのか」と気がついたりします。

「ジェノグラム」とは

人間関係を表す家系図は「ジェノグラム」と呼ばれています。もともとはファミリーセラピーの三大流派の一つ、ボーエンの「多世代派家族療法」で用いられるツールです。

ちなみに、三大流派のほかの二つは、ミニューチンの「構造派家族療法」、MRIの「コミュニケーション派家族療法」です。ジェノグラムは、ファミリービジネス・コンサルティングの基本的なツールとしても多用されており、非常に効果的なものです。

ジェノグラムを通して、世代を超えて繰り返すパターン(肯定的であれ否定的であれ)や、ファミリーが持つ強さや弱さ、ファミリー全体で取り組むべき大きなテーマが見えてきます。

自分達のファミリーのジェノグラムを自分達で作ることで、対立しかけていた兄弟が和解するきっかけになったり、ファミリーの絆をより強くすることができたりするものです。

ファミリーの中に対立やシコリがあると思われるときには、無理をせずに人間関係の部分は省略して、家系図を作るだけでも親族の課題を話し合うきっかけになるものです。

FBAAのファミリービジネスアドバイザー資格認定プログラムでは、このジュノグラムをアドバイジングのためのツールとして事例を交えてご紹介します。

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